医療法人全心会伊豆慶友病院は、前身である慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンターを継承し、現在に至っています。「全心会」の謂れは「全ては心(気)に宿る」であります。健康な体であればこそ働くこともでき、生きる喜びも生まれてまいります。病気・怪我を早く・確実に治癒されんことを願い、何物にも代えがたい皆さまの健康を保ち、さらに高めていくお手伝いができればと願い、私どもは常に努力いたしております。
前身の月が瀬リハビリテーションセンターは、昭和52年の開設から約30年間、我が国のリハビリテーション分野の先頭に立ち、躍進を続けてこられました。その功績は大きなものであり、全国から患者さまが訪れるほどでありました。私の母校でもあり、歴史ある病院を継承させていただくこととなりましたことは非常に光栄であると同時に、非常に貴重でもあると感じており、職員一同、不断の努力を重ねてまいる所存でございます。
病院理念のもとに、医療従事者として日々研鑽をつみながら、医療技術と精神を向上させ、周辺住民の皆さまの期待する安心で安全な、そしてきめ細かな医療を提供していきたいと考えております。病院連携・病診連携を通じてより地域に密着した病院となることと願っております。
これからの時代は高齢化が急速に進行し、高齢者の方々にとって、真に求められる医療とは何かを考える必要があります。そのうえで、この地域には慢性期医療を担う病院が少なく、私どもは慢性期医療に力を注いでいきたいと考えております。慢性期医療では長期的な医療が必要となります。療養型病床では、一般病床と比較して病床面積や廊下幅を広くしたり、食堂・談話室を設けるなど、長期の医療にふさわしい環境整備が不可欠であり、今後の高齢化の進展に伴いまして、多くの需要が生じることが予想されます。私どもの法人では、開院から改修工事を必要に応じ行う中で、療養環境の充実と看護・介護に従事するスタッフの患者さまへの接し方が大切だと考えております。
最後に、今後、皆さまのニーズも時の流れの中で多様に変化してゆくものと考えております。病院を運営させていただく中で、多種に渡りまして、我々も必要に応じ、新たな展開を臨機応変に行ってまいりたいと考えておる所存でございます。何卒、皆さま方のご協力とご支援を宜しくお願い申し上げます。 |